top of page

西南学院大学法学部
教員有志

ウクライナ侵攻に
関する声明

 西南学院今井尚生院長により発出された声明を踏まえ、法学部教員として

私たちも以下表明します。

 2月24日にウクライナに対し開始された侵攻により、主権が脅かされ攻撃に晒されている人々との連帯の意を表します。いかなる主張の不一致も、その解決手段として一方的に武力を用いることは国際法上違法であり、正当化できるものではありません。即時停戦を求めると共に、停戦までの間、交戦主体双方に国際人道法規範の遵守、とりわけ文民や捕虜が保護されることを求めます。

 戦争の開始は、戦地から遠く離れた社会においても、憎悪の連鎖を生み出します。私たちは、不要かつ残酷な戦争により両当事国の人々が負っている苦悩を察し、いかなる状況においても出身国の国籍によって個人が非難されることのないように求めます。

 

 戦争による社会の不安定化はまた、法の支配の無力さを冷笑し、短絡的な方策を求める声を強めかねません。特にデジタル時代の今日、虚偽情報への脆弱性は容易に種々のプロパガンダを引き起こします。これに対し今求められているのは、国際社会の共通の言語である国際法や各国の政治体制、法制度の役割を理解し、歴史に学ぶことであると思います。様々な言説や行為が時に激しくぶつかり合いながら、国際社会は形作られ、私たちの生活や人生に影響を及ぼしています。そうした視点を持つ人々を社会に送り出す拠点でありたいと私たちは考えています。

 

 

2022年3月4日    

 

西南学院大学法学部

小寺智史 高柴優貴子 多田望 田村元彦 平井佐和子 山本健 (五十音順)

bottom of page